トロピカル

トロピカルは「熱帯(地方)の」意味。 つまり強撚糸で織られた盛夏用の平織り、もしくは綾織りの薄手生地。
強撚糸は、糸がバラバラにならないようにするため、一定の割合でかける撚りを、通常よりも強く(回数多く)かけることで、生地のハリを増すなどの特徴をだす方法で、「トロピカル」は、トロピカルウーステッドが正式名称。また、サマーウーステッドの別称もある。
粗雑な毛や短繊維を落とし、毛を引きそろえた梳毛糸で織られるのがウーステッド(梳毛織物)。やや光沢があり、梳毛糸で織られるため薄手、ざらっとした肌触り感のある粗い織りは、通気の良さをもたらすため、夏服地には最適なものと言われている。
俗称は「トロ」。
「トロピカル」で有名なのは、エルメネジルド・ゼニアのトロピカルゼニアにはクールエフェクトという盛夏用向けの新しい素材もありますが、夏の高級服地の定番といえるのは、やはりオーストラリア産の スーパーファインウールを用いて織られた、ゼニアのトロピカル。