色・色彩
ショッキング・カラー
ショッキングピンクやショッキングブルーを代表とする、驚きを感じさせる
ほどに強烈に鮮やかな色。また、このような目も覚めるような色を
総称してショッキングカラーといいます。
1960年代後半に流行したポップファッションやサイケデリック
ファッションによって広まった、原色を蛍光色としたような
刺激的な色で、単に派手で目立つ色というだけでなく、これまでに
なかった配色を服装に取り入れられたものも、このように呼ばれます。
ショッキングピンクという色名は、化粧品の色名から名づけられた
という説と、デザイナーのマダム・スキャバレリが名づけた色名
という説があります。
スーツファッションには春夏シーズンのコットンスーツや
リネン、サマーウールにも見られます。
シェード
真っ白な色に黒を加えていくことで作られる暗清色
を「シェード」といい、スーツや衣服などファッションの
色柄としても多く使われている、色の「明暗」や「濃淡」
その「度合い」や「色合い」のこと。
また、シェードには色などに影をつけたり明暗(濃淡)を
つけるという意味があることから、グラデーションのように、
濃い色から次第に薄い色にボケていく「シェーデッド・ストライプ」や、
中央の太い縞から端に向かうに従って細い縞がボケていく
「カスケードストライプ(滝縞)」、「グラデーションストライプ
(だんだん縞)」は、スーツ服地としてよく見られる色柄となります。
コーラル
コーラルはサンゴの英名で、色の名前としても
使われており珊瑚に見られる赤からオレンジまでの
いろいろな多種多様の色を総称しています。
コーラルの代表的なものは、桃色サンゴに見られる、
ピンクで、明るいピンクから濃いピンクまでまで、
コーラルと呼ばれています。
また、特別にコーラルレッドと呼ばれるものは、
サンゴの中でも高価とされる、赤サンゴの色が
色名とされているもので、鮮やかな赤色のこと。
衣服でも、レディーススーツや、メンズのジャケット
など、春先のアイテムでおなじみの色。
カラー(色)
カラーは「色」「色彩」のこと。
素材や柄、シルエットと同じくスーツやジャケットなど
を含めたファッションにとって、重要な要素となるもので、
国際的な流行色とされるインターカラーは年に2回、
パリで開催される国際流行委員会によって、2年先の
トレンドカラーが予測され、日本におけるジャフカ(JAFCA)
のような関係機関より情報発信されています。
白・黒・グレーを無彩色といい、一般に有彩色をカラーと
呼んでいます。色相・彩度・明度を色の3要素(3属性)
と呼び「色相」は色合い、「彩度」は色の鮮やかさ、
「明度」は色の明るさを表しています。
光の3原色は「赤(R)」「緑(G)」「青(B)」、
印刷インクなどの物体色えは、「シアン」「マゼンタ」
「イエロー」が3原色となります。
これらを第一次色と呼んでいます。
エレクトリック・カラー
電気によって起こる火花のような明るい輝きをもつ、
鮮やかな色、蛍光色やネオンランプからイメージ
される鮮明な色を総称しています。
エレクトリックカラーは、1979年春夏のパリで
行われたプレタポルテコレクションに登場して以来、
注目され人気を集めている色で、スーツとコーディネート
されるメンズウエアなどアイテムにも大きな影響を
与えています。
また、エレクトリックブルーといえば、電気スパーク
に見られる鮮明な青い閃光のことで、19世紀末の
アメリカで影響した色。
エッグプラント
エッグプラントは、茄子のことを意味することから、
そのまま色名に使われており、紫の中でも茄子(なす)に
似た色のことを言います。
スーツに使われる色でも、昔から茄子のような紫がかった
紺色を「茄子紺」と呼んだり、色を形容する言葉として
茄子はよく使われている色です。
そのほかスーツの紺色を形容する言葉には、鉄色がかった
ごく暗い紫調の濃い紺のことを「鉄紺」など。
インディゴ
藍(あい)からとれる青色染料または顔料。
インディゴは「藍 」の英名で、1880年にバイエルが
化学的にインディゴの生成に成功してからは、天然藍は
とても貴重な染料となり、その代表的なものはインド原産の
ベンガル・インディゴ。インド藍。
ファッションアイテムにもこのインディゴは多く使われており、
ジーンズの代名詞ともされているインディゴブルーは、
独特の深みを帯びたブルーで、本来虫除け用に染色されていた
もので、ガラガラ蛇が嫌って近づかない色だともされています。
オーダースーツの素材にも和テイストな服地や、ストレッチ性の
あるコットンデニムや、リネンスーツなど天然素材の色として
春夏シーズンを中心に使われています。
※藍(あい)
植物染料。世界各地の山地によって、藍の原料とする植物はこのなっている。
日本ではタデ科の一年草で茎や葉にインジカンを含んでいるものを用いる。