ショルダー・ライン

肩線、なかでも背広ジャケットのそれを総称する。 肩線は背広全体のシルエットを決定付ける大切な要素である。多くのモデル(型)は肩線を見れば、容易に想像がつくともいえる。ナチュラルショルダーナロー・ショルダーはトラディショナル型を、コンケーブ・ショルダーラインはヨーロッパ型の背広をそれぞれ代表している。
この肩線は、ネックポイントとショルダーポイント(肩先点)を結ぶ線で、前身頃と後身頃の境目となるジャケットの厚みの中央に位置する線。このネックポイントと肩先点が描く線の形は、肩先にに入れるパッド厚を薄くしたり、厚くしたり、また袖付け位置の調整(標準よりネックポイント寄りまたは、落として)、裁断、カッティングで構成される。
※標準の肩先点より内側に入れ、パッド厚で調整されたものをビルドアップ・ショルダー、標準の肩先点より外側に落としたものを、ドロップ・ショルダーという。

※コンケーブ・ショルダー
コンケーブは<くぼみ、くぼんだ>などの意味で、コンケーブ・ショルダーはくぼんだ肩、つまり肩先を高くして肩線の中央部がくぼんだ弓なりの肩線のこと。