リージェンシーダブルブレステッド

リージェンシーは英国のジョージ4世が、狂人となった父君ジョージ3世に代わって摂政を務めた、1810年~20年の10年間、すなわち「摂政時代」のことである。この時代はブランメルが活躍したころで、現代のメンズファッションの基礎が培われた記念すべき年代でもある。さらには19世紀初頭の英国の服飾をも意味する言葉として、「リージェンシー」は広い意味で使われることが多い。
リージェンシー・ダブルブレステッドは、その時代の雰囲気からネーミングされたダブルブレステッドスタイルをいう。オールインラインに並んだ6つボタン3つがけ、ウエストは当然高くとられ、ロールした衿が付き、深いサイドベンツを特徴とするシェープドラインのスーツは、主にチョークストライプ地で作られた。1969年ごろアメリカで流行し、日本ではベルエポックなどの言葉とともにシェープドルックとして流行したものである。
過ぎ去った美しい時代のシルエットとなるオールインラインが釦巾を等しい巾に配列した釦配置をもつものに対して、スプレッドアウトは、一番上の2個の釦間隔のみ広く取られた釦配置となるもの。現在のダブルジャケットの釦配置としては、このスプレッドアウトのほうが一般的。

※チョーク・ストライプ
チョークは<白墨>の意で、黒や紺、茶などの濃色地に白墨で線を引いたような単純な縦縞のこと。輪郭が少しぼやけてみえるのが特徴。