パンツ・脇ポケットタテ
バーチカルポケット
バーチカルは垂直、タテポケット
垂直の脇ポケットのことで、タテポケットともいいます。
パンツ脇のたて縫い線を利用して真っ直ぐ付くスラッシュポケットなので、横から見た時とてもすっきり・スマート。ポケットの存在も目立ちません。
比較的ウエストとヒップの差寸がの少し大きな店長としては、このデザインを選ぶことが多く、パンツのデザインまで選べるオーダースーツでスーツを仕立てるようになって以来、何着このタテポケット仕様のスーツを作ったかわかりません。
また、座った時にポケットの口が開きにくい形状をしていますから、下腹のでっぱり、ヒップのボリューム感の心配な方にもおススメです。
石原裕次郎のようにポケットに手を入れる?
ポケット口が垂直なタテポケット(バーチカルポケット)の場合には、スラントポケット(斜め切りポケット)とは反対に、ポケットに手を入れるのに不向きな角度をしているため、パンツの脇ポケットにハンカチなどを入れ頻繁に使用する方や、岸壁の埠頭をパンツの脇ポケットに手をねじこむポーズで黄昏たい渡り鳥には、あまり向いていません。
これを無理して長時間入れていると、ポケット口が開いたまま戻らない、なんてだらしないことにもなりかねないのでご用心です。
アジャスターと兼用不可
アジャスターはウエスト調整ベルトのことで、スライド式の金具をパンツのベルト部分に取り付けることで±8.0cmのウエスト調整を、ワンタッチで実現できてしまうという便利なオプション。ウエスト80のパンツを作った場合、72~88まで対応させることができます。
このアジャスターを取り付けると、脇ポケットの上端とアジャスターとが連動するようにスライドしてウエストを調整するので、脇ポケットの角度は固定されず、常に斜めの角度で移動することになります。スライド位置を一番前(ウエスト寸法が最小寸法)とした時のみ、脇ポケットの形をタテとすることができるのですが、ジャストフィットの真ん中位置で仕立てるので、アジャスターの脇ポケットデザインは斜め切りポケット、タテポケットとの併用は不可とお考えいただければと思います。